日本酒の日
10月1日は「日本酒の日」です。
この日は、酒造年度（Sake Brewing Year）の始まりの日として、全国の蔵元や酒造業界が酒造りのスタートを切る節目となっています。
昭和53年に日本酒造組合中央会が公式に制定し、日本酒文化を広く伝える目的で、全国各地でイベントやキャンペーンが行われています。
なぜ10月1日なのか？
日本酒は秋から冬にかけて寒い季節に仕込まれます。
特に10月は、米の収穫期でもあり、新米での仕込みが本格化する時期。
古くから「酒造りは秋に始まり春に終わる」と言われ、10月1日を“新年”のように位置づけて祝う習慣が根づいてきました。
また、かつて酒税法上でも「酒造年度」が10月始まりだったこともあり、業界全体にとって非常に意味のある区切りとなっています。
日本酒を楽しむ文化と種類
日本酒は「純米酒」「吟醸酒」「本醸造」など、製法や精米歩合、アルコール添加の有無によってさまざまな種類があります。
冷や、ぬる燗、熱燗と温度によっても風味が変わるため、同じ銘柄でも飲み方次第で味の奥深さを楽しめます。
近年では海外でも「SAKE」として人気を集めており、和食ブームとともに日本酒の輸出も拡大しています。
フルーティーな香りのある吟醸酒は女性や初心者にも飲みやすく、食中酒として世界各国の料理と相性を見せ始めています。
地域ごとの個性と風土の味
日本酒はその土地の水、米、気候、そして蔵人（杜氏）の技術によって風味が大きく異なります。
例えば新潟の酒はすっきりとした辛口、広島はまろやかな口当たり、秋田は旨味が深いタイプが多いなど、まさに“地酒”という名にふさわしい個性豊かな世界が広がっています。
まとめ
10月1日の日本酒の日は、日本の伝統文化のひとつである“酒造り”に敬意を表し、その奥深さと魅力を再発見するきっかけです。
この日は、ふだん飲み慣れていない人も一杯だけ試してみたり、地元の酒蔵やイベントを訪ねて、日本酒に触れてみるのもおすすめです。
米、水、技、そして想いの詰まった一杯を、静かに味わってみてはいかがでしょうか。
