
うるしの日
11月13日は「うるしの日」です。
日本の伝統工芸である漆(うるし)文化の普及と保存を目的として、全国漆器協同組合連合会が制定しました。
この日は、平安時代の文徳天皇の時代、弘法大師・空海が漆を仏具などに用いた日とされる故事にちなんでいます。
漆とは? 自然が生んだ芸術素材
漆はウルシノキから採取される樹液を精製した天然塗料です。
日本では縄文時代から使用され、食器、仏具、家具、工芸品など多岐にわたる分野で発展してきました。
耐久性、光沢、抗菌性に優れ、塗るごとに深まる艶と色合いは“生きた素材”とも言われています。
漆の魅力と文化的価値
- 職人の手仕事による唯一無二の美しさ
- 時間とともに変化する“育てる器”
- 抗菌作用で食器としても安全性が高い
- 金継ぎなど修復文化にも活用される
後継者不足と保存への取り組み
近年では、漆器の需要減少や職人の高齢化が進み、伝統技術の継承が課題となっています。
しかし若手職人の育成や、現代的なデザインとの融合による新たな製品開発が注目され、国内外で再評価が進んでいます。
まとめ
11月13日のうるしの日は、日本が誇る工芸文化を未来につなぐための大切な日です。
この機会に、漆の器や工芸品に触れ、使い続ける価値や美しさを再発見してみてはいかがでしょうか。