はじめに
株式会社ウェブギフトが運営する「オフィスギフト」は、息子をもつ30〜70代の親293人に「息子の結婚相手に求める条件」を調査しました。結果を見ると、親世代が重視するのはファッションや学歴よりも、日々の生活に直結する“常識”や“金銭感覚”でした。
本稿では、アンケートで浮かび上がった「反対したくなる女性の特徴」と「歓迎される理想の嫁像」を読み解き、親子間のギャップをどう埋めるかまで考察します。

反対したくなる女性の特徴(トップ5)
反対ポイント | 人数(n=293・複数回答可) | 親が気にする理由 |
---|---|---|
常識や礼儀がない | 259 | 親族・近隣・職場でトラブルを起こす懸念が大きい |
金銭感覚が荒い | 247 | 家計が崩れれば夫婦関係も破綻しかねない |
家事をしない | 150 | 共働きを想定しても最低限の家事は必要 |
家族に問題を抱えている | 140 | トラブルが本人より深刻化するケースを警戒 |
容姿や服装がだらしない | 138 | 身だしなみは周囲への配慮・内面の表れと捉える |
その他に挙がった気になる条件
- 性格が合わない/111
- 子どもがいる/94
- 持病がある/85
- 仕事をしない/80
- 家柄に不安がある/78
- 離婚歴がある/73
- 年齢差が大きい/65
- 容姿や服装が派手/55
- 職業に不安がある/51
- 結婚前に妊娠した/34
- アプリで出会った/29
- 学歴に不安がある/19
- 遠方に住んでいる/12
といった項目も挙げられました。
票数はトップ5より少ないものの、「世間体」や将来のリスクを気にする親心が見て取れます。
理想の嫁像に求めるもの
歓迎ポイント | 背景にある親の本音 |
---|---|
明るさ・前向きさ | 家庭を笑顔で満たし、困難もポジティブに乗り越えてほしい |
コミュニケーション能力 | 価値観のズレを対話で解消し、親族とも円滑に関われる |
優しさ・思いやり | 息子を支え、家族全体に気遣いができる |
外で働ける力 | 共働きが前提の時代、二人で家計を築く安心感につながる |
なぜ「常識」「お金」「家事」がトップなのか
- 常識・礼儀
- 親世代は“人間関係の土台”と考えます。
礼節が欠ければ家族・近所・職場すべてに影響しかねないからです。
- 親世代は“人間関係の土台”と考えます。
- 金銭感覚
- 物価高や雇用不安が続く今、浪費癖は一家を共倒れにしかねないと強く懸念されています。
- 家事スキル
- 共働きであっても「最低限の家事」ができないと分担自体が成立せず、息子の負担が増えると危惧しています。
ジェネレーションギャップとどう向き合う?
調査では「息子が選んだ相手なら認めるべき」と答えた親が過半数でしたが、約45%はまだ慎重です。
ギャップを埋めるポイントは次の3つ。
- 情報共有を惜しまない
- カップルで家計や家事分担を話し合い、結果を親にも共有する。
- 顔合わせを早めに行う
- 家柄や家族問題への不安は、直接会って対話することで軽減できる場合が多い。
- 礼節と感謝を行動で示す
- 親が最重視するのは「常識」。
挨拶や言葉遣いで誠意を示せば警戒心は薄れる。
- 親が最重視するのは「常識」。
まとめ
- 反対理由の上位は 常識・金銭感覚・家事スキル──生活の基盤を揺るがす項目が敬遠される
- 親が歓迎するのは 明るさ・コミュニケーション能力・優しさ・共働き力
- 親の願いは「息子が苦労せず幸せになること」。価値観のズレは 対話と具体的な行動 で埋めるのが近道
結婚は当事者同士の問題でありながら、家族同士の新たな出発でもあります。
親の本音を理解し、生活力と誠実さを行動で示すことが、円満なスタートの鍵となりそうです。