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「パワハラ体質」の人に共通する5つのサイン…あなたの職場にも潜んでいない?

はじめに

最近では「パワハラ防止法」の施行により、職場のハラスメントに対する意識が高まってきています。
しかしながら、実際には「指導とパワハラの境界がわかりにくい」「あの人って“パワハラ体質”かも…」と感じつつも、見て見ぬふりをしてしまうケースも多いのではないでしょうか。

本記事では、厚生労働省が示すパワハラの定義をもとに、「パワハラ体質」とされる人に共通する特徴や傾向を5つのサインとしてご紹介します。
自分や職場の誰かに当てはまっていないか、ぜひチェックしてみてください。

部下を怒鳴りつけるパワハラ上司

上下関係を強く意識し、常に“マウント”を取りたがる

役職や年齢、社歴などで人を判断しがちで、部下に対して過度に命令口調になったり、「誰のおかげで仕事ができていると思っているんだ」といった発言をする傾向があります。

「自分が正しい」という前提で相手を押さえつけようとするため、精神的な威圧につながりやすく、組織内の空気も悪くなります。

共感性が乏しく、相手の気持ちを想像できない

パワハラ体質の人は、相手の立場や感情を理解する力(共感力)が弱い傾向があります。
たとえば、体調不良を申し出た部下に対して「そんなのは甘えだ」「気合でどうにかなる」など、冷たい対応をすることがあります。
本人に悪気がなくても、無自覚なハラスメントを繰り返してしまうことが少なくありません。

イライラを職場で発散するクセがある

ストレスをため込みやすく、そのはけ口が職場になっているパターンです。
納期が近づいたり業務が思い通りに進まないと、周囲に当たり散らしたり、感情的な叱責が増えます。
こうした行動は周囲の緊張感を高め、職場環境を悪化させる原因となります。

部下の失敗を大げさに責めるのに、自分の失敗はスルー

ミスに対して必要以上に怒る、過去のミスを何度も蒸し返す、自分の非を認めず責任を押し付ける――そんな傾向がある人もパワハラ体質と言えるかもしれません。
部下にとっては委縮して行動できなくなるため、結果的に職場の生産性も低下します。

過去の常識や成功体験に強くこだわる

「自分の若い頃はもっと厳しかった」「それぐらいやって当たり前」といった言葉を多用するタイプです。
時代の変化や多様性を受け入れず、「昔はこれで通用した」という価値観を押し付けがちで、組織の柔軟性を失わせる原因になります。

複数当てはまる場合はパワハラ体質のレッドフラッグと考え、記録と相談窓口の活用をすすめます。

パワハラ体質を放置するとどうなる?

  • 部下のメンタル不調や退職につながる
  • 社内の風通しが悪くなり、ミスが報告されにくくなる
  • ハラスメント相談件数の増加や訴訟リスクの上昇
  • 企業イメージの悪化、人材採用・定着への悪影響

パワハラを防ぐためにできること

  • 職場全体で取り組むこと
    • 上司・部下ともに定期的なハラスメント研修を受ける
    • 相談窓口を周知し、安心して声を上げられる環境を整える
    • 評価制度に「人間関係」や「育成姿勢」などの項目を導入する
  • 個人としてできること
    • 違和感を覚えたら記録を残す(日時・内容・言動)
    • ひとりで抱え込まず、信頼できる第三者に相談する
    • もし自分が該当しているかもと思ったら、アンガーマネジメントや傾聴スキルを意識して行動を見直す

まとめ

「パワハラ体質」は特別な人にだけ当てはまるものではなく、誰でも気づかぬうちにその傾向を持ってしまうことがあります。
大切なのは、日々の言動を見直し、相手の立場に立つ視点を持ち続けること。
自分や職場の関係性を振り返ることで、より健全で安心できる職場づくりの第一歩につながります。

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