はじめに
「昔の夏って、ここまで暑かったっけ?」
最近の日本の夏を過ごしていて、こんな疑問を感じる人は多いのではないでしょうか。
30年前は真夏でも最高気温が32度くらいの日が多く、昼間に子どもが外で虫取りをするのも普通の光景でした。
それが今では35度を超える猛暑日が当たり前になり、日中に外で遊ぶことさえ危険といわれるほどです。
この異常な暑さは日本だけの話なのでしょうか? それとも、地球全体で何かが起こっているのでしょうか?
今回は、日本と世界の気温の変化、そしてその背景にある気候変動の原因についてわかりやすく解説します。

日本の夏は本当に暑くなっている?
日本の気象庁が公表しているデータでも、ここ数十年で日本の平均気温は確実に上昇しています。
特に夏の最高気温は年々高くなり、35度以上の猛暑日が珍しくなくなりました。
また、熱帯夜と呼ばれる夜の最低気温が25度を下回らない日も増えており、寝苦しさを感じる人も多いはずです。
世界の気温はどうなっている?
地球全体でも同じように気温は上がっています。
国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」などの報告によると、産業革命前と比べて地球の平均気温はおよそ1.1度上昇したとされています。
わずか1度と思うかもしれませんが、地球規模で見ると大きな変化です。
このまま温暖化が進むと、猛暑や豪雨、干ばつなどの異常気象がさらに増えると警告されています。
気候変動の原因は何?
地球温暖化の最大の原因と言われているのは、人間の活動による温室効果ガスの増加です。
代表的なのが二酸化炭素(CO2)で、工場の排煙、自動車の排気ガス、石炭や石油を燃やす火力発電などから大量に排出されています。
また、家畜のげっぷから出るメタンガス、冷蔵庫やエアコンの冷媒から発生するフロン類なども温室効果ガスに含まれます。
これらのガスが大気中に増えることで地球全体に熱がこもり、気温が少しずつ上がっているのです。
自然の要因もあるけれど…
地球の気温は太陽活動の変化や火山の噴火など、自然の影響でも変動します。
しかし、近年の急激な気温上昇は、ほとんどが人間の活動によるものだと考えられています。
これから私たちにできること
このまま何もしなければ、気温上昇はさらに進み、猛暑や豪雨などの災害が増えると予測されています。
そのため、世界各国が温室効果ガスを減らすために、再生可能エネルギーの利用を増やしたり、脱炭素社会を目指したりと対策を進めています。
私たち一人ひとりができることとしては、エアコンの温度設定を見直す、マイバッグを使う、省エネ家電に買い替えるなど、身近なところからCO2を減らす行動が大切です。
まとめ
「昔より夏が暑くなった」と感じるのは、気のせいではなく、データでもはっきりと裏付けられています。
これは日本だけでなく、世界全体で起きている問題です。
温暖化の原因は私たちの生活と密接に関わっています。
未来の子どもたちが安心して外で遊べる夏を残すために、できることから始めていきましょう。