はじめに
最近、「物忘れが増えた」「話している途中で言いたいことを忘れる」「集中力が続かない」と感じることはありませんか?
それ、もしかすると「スマホ認知症」かもしれません。
「スマホ認知症」とは、スマートフォンの使いすぎによって、認知機能(記憶力や集中力)が一時的に低下した状態を指す言葉です。
医学的な正式名称ではありませんが、スマホによる脳疲労や生活の質の低下が社会問題として注目されています。

スマホ認知症の主な症状
スマホ認知症の症状は、若年層から中高年まで幅広い年齢で報告されています。主な症状には以下のようなものがあります。
- 物忘れが多くなる(人の名前、予定など)
- 集中力が続かない
- 寝ても疲れが取れない
- イライラしやすくなる
- 文章を読んでも頭に入ってこない
- 会話中に言葉が出てこない
特に、スマホを見ながらの“ながら行動”が習慣になっている人ほど、脳の処理能力が落ちやすいといわれています。
なぜスマホが認知機能に影響を与えるのか?
情報過多による脳の疲労
スマホを使っていると、SNS、ニュース、動画、LINEなど膨大な情報が次々と流れてきます。
この情報の洪水が、脳を絶えず“マルチタスク状態”にしてしまい、疲弊させるのです。
記憶する機会の減少
わからないことがあればすぐ検索できるため、自分で記憶しようとする力が弱まります。
電話番号や予定など、以前は覚えていた情報も、今はスマホが代わりに記憶してくれることで、脳の記憶機能が使われなくなっていきます。
睡眠の質の低下
寝る直前までスマホを見ていると、ブルーライトが脳を刺激し、睡眠の質を低下させます。
これがさらに脳の回復を妨げ、記憶や集中力の低下を招きます。
スマホ認知症を防ぐには?
スマホの使用を完全にやめる必要はありませんが、「使い方の見直し」が非常に重要です。以下の対策が効果的です。
スマホを使わない“脳の休息時間”をつくる
食事中やトイレ中、通勤時など、意識的に“スマホを触らない時間”をつくることで、脳の回復が期待できます。
検索に頼りすぎない
簡単なことでも「一度は自分で考える」習慣をつけましょう。
メモをとったり、予定を手帳に書くのも記憶力維持に役立ちます。
寝る1時間前にはスマホをやめる
睡眠の質を守るためにも、夜はスマホをベッドから離す習慣を心がけましょう。
デジタルデトックス
週末だけでもスマホを見ない「デジタル断ち」を実行してみると、思いのほか脳がスッキリします。
まとめ
スマートフォンは生活に欠かせないツールですが、過度な使用は私たちの脳に大きな負担をかけています。
「スマホ認知症」は誰でもなり得る現代病の一つ。
大事なのは、スマホを“使いこなす”意識を持つことです。
便利さに依存しすぎず、ときにはスマホを置いて、脳にも「おやすみ」をあげてみましょう。