はじめに
日本には、重大事件や特殊な状況に対応するために編成された「特殊部隊SAT」という組織があります。
普段の生活ではあまり耳にすることがないかもしれませんが、SATは国家の安全を守るうえで欠かせない存在です。
この記事では、SATとは何か、その役割や装備、警察の中での位置づけについて解説します。

SATとは
SAT(Special Assault Team)は、日本の警察庁が管轄する特殊急襲部隊のことです。
1977年のダッカ日航機ハイジャック事件などを契機に、国際的なテロや凶悪事件に迅速に対応できる部隊の必要性が高まり、1996年に正式に設立されました。
主に警視庁や大都市圏の警察本部に配置されています。
主な任務
SATの任務は、テロリストによる人質事件、銃器や爆発物を使用した凶悪事件、重要施設への攻撃など、通常の警察官では対応が難しい事案への出動です。
交渉よりも実力行使が想定される場面で投入され、迅速かつ確実に事態を収束させることが求められます。
訓練と装備
SAT隊員は厳しい選抜試験を突破した警察官から選ばれます。
格闘術や射撃、爆発物処理、ビルや航空機への突入訓練などを日々繰り返しています。
装備面では、防弾チョッキや特殊ヘルメットのほか、高性能ライフル、突入用シールド、催涙弾などを状況に応じて使用します。
海外の特殊部隊と比較しても引けを取らないレベルとされています。
他の部隊との違い
警視庁の「銃器対策部隊」や各県警の「機動隊」と混同されることもありますが、SATはより高度な戦闘技術を持ち、国際的テロ対策を念頭に置いた精鋭部隊です。
事件の内容や規模によっては、交渉を担当する特殊交渉班(SIT)などと連携して活動することもあります。
まとめ
SATは、日本の警察が誇る特殊部隊であり、テロや凶悪事件といった緊急事態において最前線で活動しています。
普段はその存在を意識することは少ないですが、安心して生活できる社会の裏側には、このような精鋭部隊の存在があります。