はじめに
赤ちゃんを過ぎても、幼稚園から小学校低学年くらいの子どもが、人の顔や人そのものをじっと見ることがあります。
「何か言いたいのかな?」「失礼じゃないかな?」と大人は気になるかもしれません。
実は、この年齢ならではの理由がいくつかあります。

観察から学んでいる
幼児から小学校低学年の子どもは、人を観察することで社会のルールや人間関係の仕組みを学んでいます。
先生や友だち、親の表情やしぐさをじっと見ることで「今は怒っているのか」「楽しそうなのか」などを読み取ろうとしています。
これは社会性を育てる自然なプロセスです。
まねをしたい気持ち
子どもは「かっこいい」「すごい」と思った相手をじっと見つめることがあります。
たとえば友だちの遊び方や先生の動作などを観察して、自分も同じようにやってみたいと考えているのです。
顔や仕草を注意深く見るのは、学びとまねの第一歩です。
好奇心と安心の確認
この時期の子どもは、世界への好奇心が一気に広がります。
「この人はどんな人?」「今、何を考えているんだろう?」といった疑問を自然に抱きます。
また、信頼できる大人の表情を見て「大丈夫かな」と安心を確認するために視線を送ることもあります。
言葉以外のコミュニケーション
言葉の力が育ってきても、まだ自分の気持ちをすべて言葉にできるわけではありません。
顔を見ることで「聞いてるよ」「わかろうとしてるよ」というサインを出したり、逆に相手の気持ちを読み取ろうとすることがあります。
まとめ
幼稚園から小学校低学年の子どもが人の顔や人をじっと見るのは、失礼なわけではなく、観察やまね、安心の確認など成長に欠かせない行動です。
人を見つめることで社会性やコミュニケーション力を少しずつ育てているのです。