雑学 生活

昔は土曜日も学校?「半ドン」とは何か、いつから休みになったのか

はじめに

今では当たり前となった「完全週休二日制」ですが、実は日本の学校は昔、土曜日にも授業がありました。
特に午前中だけ授業を行う「半ドン」という言葉を聞いたことがある人もいるかもしれません。

この記事では、土曜日の授業がなくなった経緯と、「半ドン」という言葉の意味について解説します。

下校する小学生

土曜日はいつまで授業があった?

学校の土曜授業がなくなったのは、1990年代後半から2000年代初めにかけてです。

  • 1992年
    • 月2回、第2・第4土曜日が休み
  • 1995年
    • 月2回の休みが第2・第4土曜日に統一
  • 2002年
    • 完全学校週5日制がスタートし、土曜日がすべて休みに

この制度変更によって、今のように「土日は休み」という形が全国の学校で定着しました。

「半ドン」とはどういう意味?

「半ドン」とは、土曜日の午前中だけ授業や仕事をして午後から休みになることを指す言葉です。
特に昭和時代の学校や会社でよく使われました。

語源には諸説あります。

  • ドンタク説
    • 「ドンタク(zondag)」はオランダ語で「日曜日」を意味し、半分休みの土曜日を「半ドンタク」→「半ドン」と呼ぶようになった。
  • ドン(太鼓)説
    • 正午に大砲や太鼓(ドン)が鳴って仕事を終えたことに由来する。

いずれにせよ、「午前で終わり、午後から休み」という感覚を表した言葉です。

土曜日休みが広まった背景

学校の週休二日制は、「ゆとり教育」の一環として導入されました。
子どもたちが勉強以外の体験活動や家庭での時間を大切にできるようにという狙いがあったのです。

ただし、学力低下への懸念もあり、2010年代以降は自治体や学校によっては「土曜授業」が復活するところも出ています。

土曜日の授業、公立と私立で違った?

「昔は土曜日も学校があった」と聞くと、「それは公立だけ?」「私立は休みだったのでは?」と疑問に思う人もいるかもしれません。
実際のところ、土曜日の授業が行われていたかどうかは、公立と私立で少し事情が違いました。

公立の場合

公立の小・中学校や高校は、文部省(現在の文部科学省)の学習指導要領に沿って運営されています。
そのため、全国一律で土曜日も授業日とされていました。
午前中だけの「半ドン」が一般的で、午後からは休みという形でした。

私立の場合

私立はカリキュラムを独自に組めるため、公立よりも柔軟でした。

  • もともと土曜日も授業を行っていた学校
  • 午前だけ授業をして午後休みにしていた学校
  • 早くから「土日休み」を取り入れていた学校

と、学校によってバラバラだったのです。

特に進学校や伝統校では、むしろ公立より長時間の授業を確保するため土曜日もフルで授業を行っていたところもありました。
逆に、先進的な教育を掲げる一部の私立は、週休二日制を早く導入していました。

まとめ

かつての日本では土曜日も学校があり、午前だけの授業は「半ドン」と呼ばれていました。
完全に休みになったのは2002年の週5日制導入からです。

また土曜日の授業は、公立では全国一律に行われていましたが、私立は学校ごとに異なり、早くから土日休みを導入していたところもあれば、逆に土曜もみっちり授業を組んでいた学校もありました。
つまり「公立=土曜授業あり、私立=休み」と単純には言えず、私立は学校の方針次第で差が大きかったのです。

今の子どもたちにとっては想像しにくいかもしれませんが、土曜日の午前中に学校へ通うのが当たり前だった時代があったのです。

-雑学, 生活
-, ,