はじめに
近年、心理学の分野で注目されている言葉のひとつに「ダークエンパス」があります。
カリフォルニア州立大学の心理学名誉教授で公認臨床心理士のラマニ・ダーヴァスーラ博士は、ダークエンパスを「共感を自分の利益のために利用し、他人を搾取する人物」と定義しています。参考記事
この記事では、ダークエンパスの特徴や周囲への影響、そして関わる際にどのように対処すべきかを解説します。

ダークエンパスとは
「エンパス(共感力の高い人)」という言葉はポジティブな印象を持たれがちです。
しかし、ダークエンパスはその共感力を他人のためではなく、自分の利益のために使う人物を指します。
- 他人の感情や弱みを敏感に察知する
- しかし、それを助けるためではなく操作や支配に利用する
- 表面的には優しく魅力的に振る舞うことも多い
つまり「相手の気持ちを理解できるが、その理解を善意ではなく搾取のために使う」存在です。
ダークエンパスの特徴
- 心理的操作が巧み
- 相手の気持ちを逆手に取り、罪悪感や不安を利用する
- 表面上は魅力的
- 優しさや理解力を見せ、信頼を得やすい
- 境界線を曖昧にする
- 相手のプライベートや感情に深く入り込み、コントロールする
- 被害者意識を利用する
- 自分が弱者であるかのように装い、同情を集める
どんな影響があるのか
ダークエンパスと関わると、気づかないうちに精神的に消耗したり、自分の意志よりも相手に従ってしまうことがあります。
職場や恋愛関係、友人関係において、長期的にストレスや不安を抱える原因になることも少なくありません。
ダークエンパスへの対処法
- 境界線を明確にする
- どんなに親しい関係でも、自分の感情や時間を不必要に差し出さないことが大切です。
相手が踏み込みすぎたと感じたら、はっきりと線を引きましょう。
- どんなに親しい関係でも、自分の感情や時間を不必要に差し出さないことが大切です。
- 感情的に巻き込まれない
- ダークエンパスは罪悪感や同情を利用します。
相手の言葉に過剰に反応せず、一歩引いて冷静に観察する姿勢を持つことが有効です。
- ダークエンパスは罪悪感や同情を利用します。
- 第三者に相談する
- 信頼できる友人や専門家に相談することで、自分が操作されていることに気づきやすくなります。
他者の視点は、客観性を取り戻す助けになります。
- 信頼できる友人や専門家に相談することで、自分が操作されていることに気づきやすくなります。
- 距離を取ることも選択肢に
- 相手が繰り返し搾取的な態度をとる場合、物理的・心理的に距離を置くことが最も有効な対処法となります。
まとめ
ダークエンパスは、高い共感力を持ちながらも、それを他人のためではなく自分の利益に使う人物です。
表面的な魅力に惑わされず、境界線を守り、冷静に対処することが大切です。
必要に応じて距離を取る勇気も、自分を守るためには欠かせません。
ダークエンパスについてもっと知りたい方は、以下のリンクを参考にしてください。
共感力×反社会性。近くにいたら危険すぎる人格「ダークエンパス(闇の共感者)」とは?