はじめに
健康や美容、あるいは減量のために「塩抜き(減塩)」を試してみようと思ったことがある人もいるのではないでしょうか。
塩分の摂りすぎは高血圧や生活習慣病のリスクを高めるとされますが、一方で過度な塩抜きは体に危険を及ぼすこともあります。
この記事では、塩抜きの方法とその危険性について解説します。

塩抜きとは
塩抜きとは、食事から意識的に塩分を減らす、または完全に避けることを指します。
ダイエットやむくみ対策の一環として一時的に行われることが多い方法です。
一般的な塩抜きの方法
- 加工食品を避ける
- インスタント食品やスナック菓子、漬物など塩分の多い食品を控える。
- 調味料を工夫する
- 醤油や味噌、塩を減らし、レモンや酢、香辛料、ハーブなどで味付けする。
- 自然の素材を活かす
- 野菜や果物の甘味、だしの旨味を利用して塩を使わずに満足感を得る。
- 短期集中で行う場合も
- 「1日〜数日間、できるだけ塩分を摂らない」という方法がダイエット目的で紹介されることもあります。
塩抜きの危険性
塩分(ナトリウム)は体に不要なものではなく、生命維持に欠かせない栄養素です。
過度な塩抜きは次のようなリスクを伴います。
- 低ナトリウム血症
- 血中のナトリウム濃度が下がり、頭痛、吐き気、めまい、筋肉のけいれんが起こる。
重症化すると意識障害や痙攣を引き起こす危険がある。
- 血中のナトリウム濃度が下がり、頭痛、吐き気、めまい、筋肉のけいれんが起こる。
- 脱力感・疲労感
- ナトリウム不足は体内の水分バランスを崩し、全身のだるさや倦怠感につながる。
- 心臓や腎臓への負担
- 極端な塩分制限は、持病のある人にとってはかえって心臓や腎臓に負担となることがある。
健康的に減塩するには
- 極端に「塩ゼロ」を目指すのではなく、1日の目標摂取量(厚生労働省推奨は成人で1日6g未満)を意識する。
- 短期間の「塩抜きダイエット」は避け、長期的にバランスよく減塩を続ける。
- 持病や体調に不安がある人は、医師や管理栄養士に相談して進めることが望ましい。
まとめ
塩抜きは一時的なむくみ対策や減塩の意識を高めるきっかけにはなりますが、やりすぎると低ナトリウム血症など深刻なリスクを伴います。
健康のためには「完全に塩を抜く」のではなく、「摂りすぎを控える」ことが大切です。
無理なく続けられる減塩を心がけましょう。