はじめに
投資の世界にはさまざまな商品がありますが、その中でも「外貨建MMF」は初心者でも比較的取り組みやすい商品として知られています。
とはいえ、「MMFってなに?」「外貨建てってリスクはあるの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
この記事では、外貨建MMFの仕組みやメリット・デメリットを、初心者にもわかりやすく解説します。

外貨建MMFとは
外貨建MMF(Money Management Fund)とは、米ドルや豪ドルなどの外貨で運用される投資信託の一種です。
主に短期の債券や高格付けの金融商品に投資するため、比較的安全性が高いとされています。
ポイントは、「海外の銀行口座を自分で作る必要がない」ということです。
たとえば日本ではトルコやアフリカの銀行口座を簡単に作れませんが、外貨建MMFを買うことで、日本の証券会社を通じて外貨建ての金融商品に投資できます。
運用はプロが行ってくれるため、個人が直接口座を作って管理する手間はありません。
外貨建とは?
「外貨建」とは、その商品を日本円じゃなくて、外国のお金(ドルとかユーロとか)で取引・評価するということ。
例
- 円建て預金
- 円で預けて円で戻ってくる
- 外貨建MMF(ドル建て)
- ドルで買ってドルで運用されて、解約したときもドルで戻ってくる(日本円に換えるなら為替レートで計算される)
つまり外貨建の特徴は、為替レートの影響をモロに受けるということ。
ドル高なら円換算の資産は増え、ドル安なら減ります。
メリット
外貨建MMFには次のようなメリットがあります。
- 利回りが期待できる
- 外貨預金より高い利息がつく場合があります。
- 元本割れリスクが低め
- 高格付けの短期商品に投資しているため、価格変動が小さい傾向があります。
- 即日換金性がある
- 解約すれば原則翌営業日に資金を受け取れるため、流動性が高いです。
- 外貨を持てる
- 銀行口座を作らなくても、外貨資産を保有できる点が魅力です。
デメリット
一方で、外貨建MMFには注意すべき点もあります。
- 為替リスクがある
- 円高になると、為替差損によって元本割れする可能性があります。
- 元本保証はない
- 投資信託なので、預金のような保証はありません。
- 金利変動の影響を受ける
- 各国の金利政策によって利回りが変わります。
- 為替手数料がかかる
- 円から外貨、外貨から円に戻す際にコストが発生します。
外貨預金との違い
外貨建MMFは外貨預金と似ていますが、仕組みが異なります。
外貨預金は銀行の商品であり、原則元本保証はなくペイオフの対象外です。
一方、外貨建MMFは投資信託で、資産は分別管理されます。
そのため、金融機関が倒産しても投資家の資産は守られる仕組みです。
違いについては以下を参考にしてください。
まとめ
外貨建MMFは、海外の銀行口座を作らなくても外貨に投資できる商品です。
利回りや流動性にメリットがある一方、為替変動や元本割れのリスクもあります。
初心者にとっては外貨を手軽に持てる手段のひとつですが、リスクを理解したうえで利用することが大切です。
預金より効率的に運用したい人には選択肢のひとつとなります。ただし、為替の変動リスクを十分理解した上で活用することが大切です。