はじめに
外貨で資産を持つ方法としてよく聞くのが「外貨預金」と「外貨建MMF」です。
どちらもドルやユーロなどの外貨を使いますが、仕組みやリスク、利回りの考え方には大きな違いがあります。
この記事では、両者の共通点と違いを整理しながら、初心者でも理解できるようにわかりやすく解説します。

共通点
まず、外貨預金と外貨建MMFに共通している点を見てみましょう。
- 円ではなく外貨で持つ
- 米ドルやユーロなどで資産を保有できる
- 為替の影響を受ける
- ドル安になれば円に戻すときに価値が減り、ドル高になれば増える
つまり「為替リスクをともなう外貨資産」という点では同じです。
外貨預金とは
外貨預金は銀行に外貨でお金を預ける商品です。
- 相手は「銀行」
- 銀行に「預ける」から、元本は銀行の信用頼み
- 金利は銀行が決める(あまり高くないことが多い)
- 解約に日数制限や手数料がかかる場合がある
イメージとしては「銀行にドルでお金を預けて、ちょっと金利をもらう」という感じです。
外貨建MMFとは
外貨建MMF(Money Management Fund)は、投資信託の一種で外貨建ての短期金融商品に投資します。
- 相手は「投資信託」
- 短期の国債や企業の債券に分散投資
- 金利というより「運用成果」が分配される(市場金利に近い)
- 基本的に毎日解約でき、手数料もほとんどかからない
- 元本保証はないが、値動きは小さい
たとえるなら「ドルで債券の詰め合わせを持って、利息を分けてもらう」イメージです。
外貨預金と外貨建MMFの違いをまとめると
- 安全性
- 外貨預金は銀行の信用頼み、外貨建MMFは分散投資でリスクを分散
- 利回り
- 外貨預金は銀行が決める低めの金利、外貨建MMFは市場金利に近い運用成果
- 流動性
- 外貨預金は解約制限や手数料あり、外貨建MMFは毎日解約可能で手数料ほぼなし
- 元本保証
- 外貨預金は保証がないが「預金」という形、外貨建MMFは投資信託で元本保証はないが値動きは小さい
まとめ
外貨預金も外貨建MMFも、外貨を持つという意味では同じですが、仕組みやメリットは大きく異なります。
外貨預金はシンプルに「銀行に預ける」方法、外貨建MMFは「外貨で債券の詰め合わせを持つ」方法と覚えるとわかりやすいでしょう。
自分が重視するのが「手軽さ」か「効率的な運用」かによって選び方が変わります。