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修道女になるには?日本でもなれるの?信仰と生き方の選択肢

はじめに

映画や小説に登場する「修道女」という存在に、神秘的な印象を持つ人は少なくありません。
祈りや奉仕に生きる姿に憧れを抱く人もいますが、「修道女になるにはどうすればいいの?」「日本でもなれるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、修道女になるための流れや、日本における修道生活についてわかりやすく解説します。

修道女

修道女とは

修道女(シスター)とは、キリスト教、とくにカトリック教会で神に一生を捧げることを誓い、祈りと奉仕の生活を送る女性のことを指します。
修道会と呼ばれる共同体に所属し、貧しさ・純潔・従順の誓いを立てて暮らします。

修道女になるまでの流れ

修道女になるためには、いきなり「修道女です」と名乗れるわけではありません。
段階を踏んで信仰と生活を深めていきます。

  1. 志願期
    • 修道生活を望む気持ちを伝え、修道院で体験や指導を受ける
  2. 修練期(ノビシャート)
    • 共同生活を送りながら祈りや奉仕を学ぶ期間(通常1〜2年)
  3. 初誓願
    • 修道会に加入し、期間限定の誓いを立てる
  4. 終生誓願
    • 一生を神に捧げると誓い、本格的に修道女となる

修道女の生活費はどうしているのか

修道女たちは「給料」をもらって働いているわけではありません。
修道院での生活は共同体で運営されており、次のような方法で生活を支えています。

  • 修道院内で作られる食品や工芸品の販売(例:トラピスチヌ修道院のクッキーやバター飴)
  • 農作業や手工業による収益
  • 教会や信者からの寄付

修道女個人に収入が入るのではなく、すべて共同体のために使われ、衣食住や医療費も共同でまかなわれます。

日本でも修道女になれるのか

日本でも修道女になることは可能です。
全国に修道院があり、カトリック教会を中心にシスターたちが活動しています。

  • 教会や学校で教育・福祉活動に携わる
  • 病院や介護施設で奉仕する
  • 修道院内で祈りと共同生活を送る

信仰を持ち、修道生活を希望する人であれば、日本人であっても修道女になることはできます。

日本初の女子修道院「トラピスチヌ修道院」

日本で最初に設立された女子修道院は、北海道函館市にある「トラピスチヌ修道院」です。
1898年、フランスから派遣された8人の修道女によって創設されました。
現在も修道女たちが共同生活を送りながら祈りを中心に暮らしており、観光地としても知られています。
修道院ではバタークッキーやバター飴などを手作りして販売しており、その収益が修道女たちの生活や修道院の維持に役立てられています。

修道女を目指す人への条件

  • カトリック信者であること(洗礼を受けていること)
  • 健康で、共同生活に適応できること
  • 祈りと奉仕に生きたいという強い意思があること

修道女という生き方

修道女になることは、キャリアや結婚とは異なる人生の選択です。
世俗的な欲望から距離を置き、祈りと奉仕を中心に生きる生き方は決して容易ではありませんが、深い充実感を得られる道でもあります。

まとめ

修道女になるには、信仰を深めながら段階を踏んで修道会に加入し、誓いを立てる必要があります。
日本でも修道女になることは可能で、特に北海道のトラピスチヌ修道院は日本初の女子修道院として知られています。
修道女たちは給料をもらって働くのではなく、共同体の活動や寄付によって生活を支えています。
人生の在り方を根本から変える選択ですが、「神に仕え、人に奉仕する」という思いを持つ人にとって、修道女は確かな道のひとつです。

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