はじめに
福岡県を拠点に幅広い事業を展開する「麻生グループ」。
かつて炭鉱業で発展し、現在は教育・建設・医療・ITなど、多角的なビジネスを展開する複合企業体として知られています。
名前は聞いたことがあっても、実際どのくらいの規模なのかはあまり知られていません。
この記事では、麻生グループの事業内容や売上規模、地域での影響力についてわかりやすく解説します。
麻生グループとは
麻生グループは、福岡県飯塚市を中心に活動する企業グループで、母体は明治時代に創業した炭鉱業です。
現在では建設・セメント事業、医療・介護、教育、情報サービスなどを中心に、約120社を超える企業を擁する九州最大級の総合グループとなっています。
代表的な事業分野には以下のようなものがあります。
- 建設・セメント事業
- インフラ整備や建築資材など、地域開発を支える中核部門
- 教育事業
- 麻生専門学校グループをはじめとする多数の専門学校を運営
- 医療・介護事業
- 病院や福祉施設の運営、人材育成にも注力
- IT・サービス事業
- ソフトウェア開発や人材サービスなど、時代に合わせた新分野へも進出
麻生グループの規模
麻生グループの最新データ（2025年時点）では以下のような数値が公表されています。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| グループ社数 | 約126社 | 麻生グループ公式概要より |
| 総売上高 | 約8,000億円前後 | 2025年3月期時点 |
| 従業員数 | 約17,000人 | 九州地方を中心に勤務 |
| 親会社資本金 | 35億8,000万円 | 株式会社麻生 |
この規模は、全国レベルでは中堅〜大手企業グループに相当しますが、九州地方では屈指の経済的影響力を持つ存在です。
麻生グループは元財閥？
麻生グループは、かつての「財閥」ではありませんが、旧財閥的な成り立ちを持つ同族系企業グループです。
明治時代に麻生太吉氏が福岡県で炭鉱業を興したのが始まりで、その後、セメントや建設、エネルギー事業へと発展しました。
戦前には九州有数の資産を持ち、地域経済を支える存在となっていました。
戦後の財閥解体の際、麻生グループは「財閥指定」を受けなかったため、正式には財閥ではありません。
しかし、家族経営による企業支配構造や多角経営の広がりなど、その性格は“地方財閥的”と評されることがあります。
現在も麻生家が経営の中心にあり、九州を代表する同族経営グループの一つとして知られています。
麻生グループの特徴と影響力
- 地域密着型の多角経営
- 福岡・九州エリアの教育・雇用・医療など、地域インフラに深く関わる事業を展開しています。
- 人材育成への貢献
- 専門学校ネットワークを通じ、医療・IT・建設などの人材を地域に供給する役割を果たしています。
- 安定した経営基盤
- 複数の事業をバランスよく運営し、不況時でも安定した収益構造を維持しています。
まとめ
福岡の麻生グループは、売上高約8,000億円・従業員1万7,000人超を抱える九州最大級の企業グループです。
炭鉱業から始まり、教育・医療・建設などに事業を広げ、地域の経済や雇用を支える存在となっています。
全国的には中堅クラスながら、九州では圧倒的な影響力を持つ“地場の総合企業”といえるでしょう。
