あなたは知ってる?高層ビルでの大きなクレーンはどのように乗せて下ろしているの?

2021年8月16日

建設中の高層ビルや大型建造物を見てると、巨大なクレーンを見かけることがあります。
完成するときにはなくなっていますが、どのように乗せて最終的にどのように下ろしているのか疑問に思ったことがある人もいるかもしれません。
低い建物ならまだ想像はつくものの、高層ビルなどにはどうやってクレーンを乗せて下ろしているのでしょうか?

2つの方法

建設中のビルの上にあるクレーンは「タワークレーン」という名前があります。
タワークレーンは、自ら建物の上に上ります。

その方法として2種類あります。
建物の外側に支柱を設置する「外部建て方式」の「マストクライミング方式」
ビルの骨組みに直接設置する「内部建て方式」の「フロアクライミング方式」

マストクライミング方式

外部建て方式の場合は、地上に台座を固定しクレーンを支えるマスト(支柱)を順次継ぎ足しながらクレーンを上げていくという方法です。

専用のマスト(支柱)が建物の外側にあるため、組み立てや解体が容易となっています。
ただ外部建て方式を採用する場合は、ビルの周辺に広い敷地を必要とします。

フロアクライミング方式

内部建て方式は、建設中の建物本体を利用し台座ごと持ち上げていくという方法です。
主に高層ビルを建設する際に採用されている方法で、都心では内部建て方式が主流になってしまいます。

ただフロアクライミングで建物を上ったクレーンは来た道を戻ることはできませんので、下ろし方は容易ではありません。

クレーンの下ろし方

前述したように、マストクライミング方式の場合は解体の仕組みが容易です。
クレーン本体を下げ、マストを取り外しながら下りていけば問題なく終わります。

ただフロアクライミング方式の場合は容易ではなく、まず別の解体用の小型クレーンを使用しなくてはなりません。

  • タワークレーンで小型クレーンの部品を屋上まで引き上げて、小型クレーンを組み立てます
  • 小型クレーンでタワークレーンを分解し、部品を地上に下ろします。
  • これを何度か繰り返して、最初の重量が150トンほどのクレーンが最終的には5トンほどの小さなクレーンになります。
  • 最終的に5トンほどになったクレーンを解体して、エレベーターを使って下ろして終わりです。

まとめ

建設中の高層ビルに乗っている巨大クレーンの乗せ方、下ろし方については専門外の人からしたら驚いた人もいるのではないでしょうか。
記載した方法によって都内では高層ビルが沢山建っているのだと知ると、改めて建設中の様子を見て感じることは多いかもしれません。

ちなみにタワークレーンのカラーは赤と白が多いですが、この理由としては航空法で定められているからだそうです。

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