はじめに
夏の海、広がる青い景色に思わず「きれいだな」と感じたことはありませんか?
でも、よく考えてみると「水は透明なはずなのに、どうして海は青く見えるんだろう?」と不思議に思ったことはありませんか?
この問いには、光と水の性質という自然の科学が関わっています。
この記事では、「海が青く見える理由」を、光と色のしくみからやさしく解説します。
自然の“色”には、実はおもしろい科学の秘密がたくさんつまっているんです。

水は本当は透明。でも青く見えるのはなぜ?
水はコップに入れると透明に見えますよね。
それなのに、海のようにたくさん集まると青く見えるのは、光の性質によるものです。
太陽の光は、私たちが見ると白く感じますが、実は赤・青・緑など、いろんな色の光が混ざっているんです。
この光が海の水に入ると、色によって進み方が変わります。
赤や黄色などの光は、水の中で吸収されやすく、あまり深く届きません。
一方で、青い光は吸収されにくく、深くまで届いてから、反射されて私たちの目に届きます。
だから、私たちが海を見たときには、「青い光」だけが目に残るように見えるのです。
水が多ければ多いほど青く見える?
そうなんです。
たとえば、プールやお風呂の水は浅いと透明に見えますが、深くなると少し青みがかってきます。
これは水が多くなることで、赤や黄色の光がどんどん吸収され、青い光だけが残るからです。
海はとても広くて深いので、青がより強く感じられるんですね。
空の青さも関係してる?
実は、海が青く見える理由の一部に「空の色のうつりこみ」もあります。
海面は鏡のように、空の色を少し反射しています。
でも、これはおまけの要素。
海が青く見える主な理由は、あくまでも「水の中での光の吸収と反射」のしくみです。
空が曇っていても海が青く見えることがあるのは、その証拠です。
海の色は場所によってちがう?
同じ「海」でも、エメラルドグリーンに見えたり、濃い青だったり、場所によって色がちがって見えることもありますよね。
その理由はさまざまです
- 水の深さ
- 海底の砂やサンゴの色
- 海に含まれるプランクトンや泥の量
- 日差しの角度や天気
たとえば、南の島の海が明るい緑や青に見えるのは、海が浅く、白い砂やサンゴが反射して明るく見えるからです。
まとめ
海が青く見えるのは、太陽の光のうち、青い光だけが水の中で深く進み、反射して目に届くからです。
透明な水も、たくさん集まると「青い」という自然のふしぎが現れます。
私たちが何気なく見ている景色にも、こんなに面白い科学がかくれているんですね。
海の青さは、光と水が作り出す“自然のアート”。
次に海を見るときは、そんなことをちょっと思い出してみてください。