はじめに
5月5日といえば「子どもの日」。
多くの家庭で鯉のぼりを立てたり、柏餅を食べたりして祝うこの日は、日本の文化として深く根付いています。
でも、どうして5月5日が「子どもの日」なのでしょうか?また、「端午の節句」との違いは何なのでしょうか?今回は、子どもの日の起源やその意味について、分かりやすく解説します。

もともとは「端午の節句」から始まった
「端午の節句」とは?
5月5日は、もともと「端午の節句」として男の子の成長を祝う日でした。
この習慣は中国の古代文化に由来し、奈良時代に日本に伝わりました。
端午の節句では、男の子が健康で立派に育つことを願って、さまざまな行事が行われます。
- 鯉のぼり
鯉のぼりは、滝を登る鯉が龍になるという伝説にちなみ、男の子の出世や成功を祈るものです。 - 五月人形
武士の鎧や兜を模した五月人形は、男の子を病気や災厄から守るという意味があります。 - 柏餅とちまき
柏餅の柏の葉は、新芽が出るまで古い葉が落ちないことから「家系の安泰」を象徴しています。
一方、ちまきは中国伝来の厄除けの食べ物として知られています。
「子どもの日」として祝われるようになった背景
子どもの日が誕生したのはいつ?
現在の「子どもの日」として5月5日が祝日に定められたのは1948年のことです。
このとき、日本の国民の祝日に関する法律が施行され、「子どもの人格を重んじ、幸福を願い、母に感謝する日」として制定されました。
- 男女平等の意味合い
もともと端午の節句は男の子のための行事でしたが、「子どもの日」は男の子も女の子も含めて、すべての子どもの健やかな成長を祝う日になりました。 - 家族全体で祝う日
「母に感謝する」という要素も取り入れられたことで、子どもだけでなく家族全体で絆を深める日としての意味合いが強くなりました。
子どもの日に欠かせない風習
鯉のぼりの意味と構成
子どもの日の象徴ともいえる鯉のぼり。それぞれのパーツには家族を象徴する意味が込められています。
- 真鯉(まごい):お父さんを表します。
- 緋鯉(ひごい):お母さんを表します。
- 子鯉(こごい):子どもたちを表します。
- 吹き流し:厄除けや健康を祈願するためのもの。
柏餅とちまき
子どもの日に食べられる伝統的なお菓子には以下の意味があります:
- 柏餅:家系の繁栄や安泰を象徴。
- ちまき:中国由来の風習で、厄除けの意味を持ちます。
子どもの日を家族で楽しむ方法
子どもの日は、家族で一緒に楽しむことが大切です。以下のアイデアを取り入れて、特別な日を演出してみてはいかがでしょうか?
- 鯉のぼりを一緒に飾る
子どもたちと一緒に鯉のぼりを飾ることで、伝統文化を学ぶきっかけになります。 - 家族で料理を作る
柏餅やちまきを一緒に手作りして、特別感を味わいましょう。 - 子どもたちの成長を振り返る
これまでの写真や思い出を家族で振り返り、感謝の気持ちを伝える時間を作るのもおすすめです。
まとめ
「子どもの日」は、男の子の成長を祝う「端午の節句」が起源となっていますが、1948年に国民の祝日として制定され、すべての子どもの成長と幸福を願う日へと広がりました。
鯉のぼりや柏餅、ちまきなど、古くから伝わる風習の意味を知ることで、この特別な日がさらに意義深いものになるでしょう。
家族で時間を共有し、子どもたちの成長を祝うことで、家族の絆を深める素晴らしい日となること間違いありません。今年の子どもの日は、伝統行事を取り入れながら楽しい時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?