はじめに
格闘技の世界では試合前の「計量」に合わせて、短期間で体重を落とすために体の水分を極端に減らす「水抜き」という方法が行われています。
普段の生活ではあまり耳にしないかもしれませんが、サウナや過度な運動で一気に汗をかいて体重を減らすやり方です。
試合のために行われる特殊な減量方法ですが、実は大きな健康リスクがあるのです。
ここでは一般の人にもわかりやすく「水抜きの危険」について解説します。

水抜きってどんな方法?
「水抜き」とは、体の水分を一時的に絞り出して体重を軽くする方法です。
主にサウナや長風呂、汗を大量にかく運動などで行います。
数キロ単位で体重を落とすこともありますが、これは脂肪が減っているわけではなく、体の水分が失われているだけです。
急激に水分を失うと何が起こるのか
- 心臓への負担
- 血液がドロドロになり、不整脈や心停止のリスクが高まります。
- 熱中症
- 体温をうまく下げられず、めまい・吐き気・意識障害につながります。
- 腎臓の障害
- 急激な脱水は腎臓にダメージを与え、最悪の場合は腎不全の原因になります。
- 免疫力の低下
- 体が弱り、感染症にかかりやすくなります。
繰り返すとどうなる?
格闘家がキャリアの中で繰り返し水抜きを行うと、慢性的に腎臓が悪くなったり、現役を引退した後に肥満や生活習慣病に悩むケースもあります。
また、極端な減量のストレスは精神的な不調を引き起こすこともあります。
一般の人が真似してはいけない理由
一見「短期間で体重が落ちる」ように見えるため、ダイエット方法と誤解されることもありますが、水抜きは体脂肪が減っているわけではありません。
単に水分が抜けているだけで、健康を損なう危険が大きすぎます。一般の人が美容や減量目的で真似するのは非常に危険です。
まとめ
「水抜き」は格闘技の特殊な体重調整法であり、一般の減量にはまったく向いていません。
心臓や腎臓に大きな負担をかけ、命に関わるリスクもあります。もし体重を減らしたいなら、食事や運動を通じてゆるやかに減らすことが安全で確実です。
健康を守るためにも、「水抜き」は真似してはいけない減量法だと知っておきましょう。