雑学 病気

昔は癌という病気はなかった?それはなぜ?最近発見された病気なの?

はじめに

現代では「癌(がん)」は非常に身近な病気ですが、「昔は癌という病気はなかったのでは?」と疑問に思う人もいるかもしれません。

実際には、癌は昔から存在していましたが、発見される機会が少なかっただけです。

本記事では、癌の歴史や、なぜ過去にはあまり知られていなかったのかについて解説します。

ベッドで横になっている坊主頭の女性

1. 昔の時代にも癌は存在していた

癌は「最近発見された病気」ではなく、古代から存在していたことが確認されています。

  • 古代エジプト(約4000年前)
    • 紀元前2500年頃の医学書「エーベルス・パピルス」に、癌とみられる記述が残されている。
    • 癌に対する治療法が記載されていたが、「治療できない病」とされていた。
  • 古代ギリシャ・ローマ時代(紀元前400年頃)
    • ヒポクラテスが「カルキノス(蟹の意)」という言葉を用いて、癌を説明。
    • 当時は手術による切除が試みられたが、効果は限定的だった。

2. 昔はなぜ癌が目立たなかったのか?

癌が昔はあまり知られていなかった理由はいくつかあります。

2-1. 平均寿命が短かった

  • 江戸時代の日本人の平均寿命は30~40歳程度
  • 多くの人は感染症や栄養失調で早く亡くなり、癌を発症する前に寿命を迎えていた。

2-2. 診断技術が発達していなかった

  • X線やCTスキャンなどの画像診断がなかったため、癌を発見できなかった。
  • 体内の腫瘍があっても、死因が特定されることはほとんどなかった

2-3. 生活習慣が異なっていた

  • 昔は加工食品や化学物質に触れる機会が少なかったため、現代ほど発症率が高くなかった可能性がある。
  • ただし、喫煙や特定の食習慣が原因となる癌は、昔から存在していたと考えられる。

3. 近代になって癌が増えた理由

3-1. 寿命の延び

  • 2020年の日本人の平均寿命は男性81歳、女性87歳
  • 高齢になるほど癌の発症率が上がるため、結果として癌患者が増加。

3-2. 診断技術の進歩

  • MRI、CTスキャン、内視鏡などの技術により、早期発見が可能に。
  • かつては原因不明だった病気が、癌と診断されるケースが増加。

3-3. 生活習慣の変化

  • 食生活の欧米化、ストレスの増加、環境汚染などが、癌のリスクを高めている。
  • 喫煙やアルコール摂取の影響も大きい。

4. まとめ

癌は決して「最近発見された病気」ではなく、古代から存在していた病気です。

  • 昔は寿命が短かったため、癌になる前に他の病気で亡くなる人が多かった。
  • 診断技術が未発達で、癌が特定されにくかった。
  • 現代では寿命が延び、診断技術が進歩したため、癌が多く認識されるようになった。

癌のリスクを減らすためには、定期的な健康診断や生活習慣の改善が重要です。

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