雑学 歴史

父の日の始まりとは…どのようにして生まれたのか?

はじめに

毎年6月の第3日曜日に祝われる「父の日」。
母の日と同じように、お父さんに感謝を伝える日ですが、「そもそも父の日はいつからできたのか?」と疑問に思ったことはありませんか?

父の日には、アメリカで生まれたある女性の想いが深く関わっています。
今回は、父の日の起源や、日本での広まり方について詳しく見ていきましょう。

娘らを抱きしめる父親

父の日の起源

父の日の始まりは、20世紀初頭のアメリカにさかのぼります。
母の日がすでに存在していたことから、「父にも感謝を伝える日を作ろう」という動きが生まれました。

父の日を作った女性「ソノラ・スマート・ドッド」

父の日の提唱者は、アメリカ・ワシントン州に住んでいたソノラ・スマート・ドッド(Sonora Smart Dodd)という女性です。
彼女の父親であるウィリアム・ジャクソン・スマートは、南北戦争の退役軍人でした。
母親が亡くなった後、彼は男手一つで6人の子どもを育てたとされています。

1909年、ソノラは「母の日があるなら、父の日も作るべきだ」と考え、父の日の制定を提案しました。

最初の父の日の祝賀

ソノラの提案により、1910年6月19日にワシントン州スポケーンで、最初の「父の日」の祝賀行事が開催されました。
この日付は、彼女の父の誕生月である6月にちなんで決められたと言われています。

アメリカでの正式な記念日制定

初めは非公式なイベントだった

父の日は、すぐには全国的な祝日にはなりませんでした。
しかし、次第にアメリカ各地で広まり、「母の日と同じように、父親に感謝を伝える日」として定着していきました。

大統領による正式な認定

  • 1924年:当時のアメリカ大統領カルビン・クーリッジが、父の日を全国的に祝うことを提案。
  • 1966年:リンドン・B・ジョンソン大統領が、6月の第3日曜日を「父の日」とする大統領布告を発表。
  • 1972年:リチャード・ニクソン大統領が、正式に「父の日」をアメリカの国民の祝日として認定

このように、父の日は時間をかけてアメリカ全土へと広がり、現在では世界中で祝われる記念日となりました。

日本での父の日の広まり

日本では、母の日の文化が先に定着していましたが、父の日が広まり始めたのは戦後になってからです。

  • 1950年代:アメリカの文化が流入し、少しずつ「父の日」の認知が広がる。
  • 1980年代:デパートや小売業界が「父の日」のプロモーションを本格化。プレゼントを贈る習慣が定着する。

現在では、「お父さんに感謝の気持ちを伝える日」として広く親しまれており、ネクタイやお酒、食事などのプレゼントを贈ることが一般的になっています。

世界の父の日の違い

国によって「父の日」の日付は異なります。

  • アメリカ・日本・イギリス・カナダなど:6月の第3日曜日
  • オーストラリア・ニュージーランド:9月の第1日曜日
  • イタリア・スペイン・ポルトガル:3月19日(カトリックの「聖ヨセフの日」に由来)
  • ドイツ:キリスト昇天祭に合わせた祝日(5月頃)

このように、父の日の起源や祝う日付は国によって違いがありますが、「父に感謝を伝える」という意味は世界共通です。

まとめ

父の日は、1909年にアメリカのソノラ・スマート・ドッドが「母の日があるなら父の日も」と提唱したことが始まりでした。

  • 1910年にワシントン州で初めての「父の日」の祝賀が行われた
  • 1972年にアメリカで正式な祝日として制定された
  • 日本では1980年代から本格的に広まり、現在は一般的な記念日となっている

現在では、世界中で「父親に感謝を伝える日」として祝われています。
今年の父の日には、日ごろの感謝を込めて、ちょっとしたプレゼントや言葉を贈ってみるのも良いかもしれませんね!

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