雑学 言葉

同年代では遅く生まれたのにどうして早生まれというの?

2023年7月21日

私、2月生まれなので「早生まれ」になるんだよね

同学年の中では、遅く生まれたのにね?

昔は数え年が使用されてたからかな?

早生まれ

学校教育法に基づく小学校の入学年齢は、原則として4月2日から翌年の4月1日までに6歳になる子どもとされています。

しかし、1月から4/1までに生まれた子どもは「早生まれ」となり、同年齢の子どもたちと比べて生まれてからの日数が少ないため、身体的・精神的な発育が遅れる可能性が指摘されています。

同学年の中では遅く生まれたのに、どうして「早生まれ」と言われているのでしょうか?

数え年

日本では古くから数え年制度が存在しており、これは生まれた年を「1歳」とする方式を指します。
言い換えると、誕生日に関係なくその年の1月1日が来ると1歳を加える計算方法です。

この方式に基づくと、1月1日から4月1日までに生まれた人は西暦年度が変わるとすぐに2歳になります。
そのため、1年の初めにすぐに年齢を1つ追加することから、他の人々よりも「早く」年を取るという意味で「早生まれ」と呼ばれました。

日本では、いつまで数え年でいつから満年齢になったの?

日本では数え年を使っていましたが、1950年1月1日に満年齢が法律上の基準とされ「年齢のとなえ方に関する法律」(昭和24年法律第86号)により規定されました。

この法律は1949年12月10日に公布され、翌1950年1月1日から施行されました。

この法律により

「年齢は生まれたときを0歳(1年に達さないときは月数)とし、翌年から毎年自分の誕生日に1歳ずつ加えて計算する

と定められ、法律上の年齢表現は数え年から満年齢に変わりました。

この年から法律上は満年齢が用いられるようになったものの、数え年を使う習慣はその後も一部で続いており、1月1日から4月1日までに生まれた人々を指す「早生まれ」の概念は、今もなお使われています。

まとめ

学校教育法に基づく小学校の入学年齢は、原則として4月2日から翌年の4月1日までに6歳になる子どもとされています。
しかし、1月から4/1までの子どもは早生まれと言われます。

これは、かつて日本は数え年を使用していたためであり、生まれた年を「1歳」として誕生日に関係なくその年の1月1日が来ると1歳を加える計算方法でした。
そのために、1月から4月1日までの誕生日の人は他の人々よりも「早く」年を取るという意味で「早生まれ」と呼ばれました。

1950年に、満年齢が主流となり数え年での計算はなくなりましたが、未だ「早生まれ」という言葉は使われているので、混乱をまねきやすいのかもしれませんね。

また、早生まれの子ども達はいわゆる遅生まれである4/2から12/31生まれの子ども達に比べて、体力面や学力面で差がつけられてしまうことも懸念されがちです。
そのため、アメリカでは9月入学が普通ですが、親の判断によって入学時期を遅らせることもあるそうです。

-雑学, 言葉
-,