冷凍したご飯のGIが低いのはどうして?

2023年7月11日

GIってなに?

GIが高い食べ物をとると血糖値が急上昇するらしいよ

炭水化物はほとんど高GIになるのでは?

GIとは

GIとはグリセミック指数(Glycemic Index)のことで、食品が摂取後どの程度速やかに血糖値を上げるかを示す指標です。
血糖値が急上昇する食品ほどGI値は高く、ゆっくりと上昇する食品ほどGI値は低いとされます。

GIは以下のように分類されます。

  • 高GI:70以上
  • 中GI:56~69
  • 低GI:55以下

GIが高い食品は血糖値を急激に上げるため、糖尿病の人々や血糖値をコントロールしたい人々にとっては避けた方が良いとされています。
また血糖値の急激な上昇はインスリンの分泌を刺激し、結果として食後すぐに空腹感を感じることがあります。

一方低GIの食品は血糖値の上昇を穏やかにし、長時間にわたってエネルギーを提供するため、満腹感を保つのに役立ちます。

ダイエット理論

よく、ダイエットなどで炭水化物は控えましょう…と言われますが、これに関しての理屈は以下の通りです。

  1. 炭水化物などの高GIの食品を接種する
  2. 血糖値が急上昇
  3. 血糖値を下げようとインスリンが過剰に分泌
  4. 余った糖が脂肪になる
  5. 蓄積して太る

つまり、低GIの食品を食事の最初にとることが大事ということですね。

ご飯を冷凍して再加熱するとGIが低くなる

上の図からもわかるように、炭水化物であるご飯は高GIに分類されています。
しかし、ご飯を冷ましたり冷凍すると再加熱するとGIが低くなることがわかっています。

冷凍したご飯が低いGI(グリセミック指数)を示すのは、その状態が食物中のでんぷんの形態を変えるからです。
特に冷却と再加熱のプロセスは「抵抗性でんぷん」の形成を促進します。

ポイント

抵抗性でんぷんとは、人間の小腸では分解・吸収されず、大腸に到達するでんぷんの一形態で、そのため食物繊維と同様に働きます。
これは血糖値の上昇を緩やかにするため、GI値が低くなります。

一般的にご飯を炊いた直後のものと比較して、冷やしてから再加熱したご飯のGI値は低くなります。
理由はご飯を冷やすことで、そのでんぷんの一部が再結晶化(レトログレード)し、この再結晶化されたでんぷんが抵抗性でんぷんとなるからです。

つまりご飯を冷やしたり再加熱したりすることで、その中のでんぷんの一部が消化されにくくなり、結果として血糖値の上昇が緩やかになるのです。
このような変化が、冷凍したご飯のGI値が低くなる理由です。

焼きおにぎりの場合も同様で、ご飯を冷やした後、再加熱(この場合は焼く)することで、抵抗性でんぷんの量が増え、GI値がさらに下がる可能性があります。

まとめ

炭水化物が好きだという人は多いと思いますが、その代わりに炭水化物はGIが高いものが多いです。

GIとはグリセミック指数のことで、食品が摂取後どの程度速やかに血糖値を上げるかを示す指標です。
血糖値が急上昇する食品ほどGI値は高く、ゆっくりと上昇する食品ほどGI値は低いとされます。

高GIである白米は、冷凍して再加熱するとGIが低くなるという研究結果があります。
これはご飯を冷やすことでその中のでんぷんが再結晶化し、その結果消化されにくい「抵抗性でんぷん」が形成されるからです。

またGI値はあくまで一部の情報であり、食品の健康性を全面的に評価するための唯一の基準ではありません。
健康的な食事はバランスが重要であり、その食品の全体的な栄養バランスを考慮することが重要です。

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